2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540099
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
谷山 公規 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10247207)
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Keywords | 結び目 / 空間グラフ |
Research Abstract |
3次元空間から3次元空間への連続写像によって3次元空間内の結び目が結び目に写る場合に、結び目がどのように変化しうるかについて、いくつかの例について考察した。3次元下半空間をエックスワイ平面に関して対称に折り返し、3次元上半空間上では恒等写像であるような3次元空間から3次光空間への連続写像に対しては、適当な結び目型の代表元をとることにより、任意の結び目型が任意の結び目型へ写り得ることを示した。同様のことがゼット軸に関する2重分岐被覆射影についても成立することを示した。ゼット軸に関して対称な位置に置かれたスタンダードなトーラス結び目を、ゼット軸に関する2重分岐被覆射影で写すと、またゼット軸に関して対称な位置に置かれたスタンダードなトーラス結び目に写る。ただしトーラス結び目のタイプは一般に変化する。それをまたゼット軸に関する2重分岐覆射影で写すと、またゼット軸に関して対称な位置に置かれたスタンダードなトーラス結び目に写る。これを繰り返すことによってタイプの異なる無限個の結び目が得られることが分かる。次に、エックス座標とワイ座標に関しては恒等的で、ゼット座標に関してはテント写像であるような3次元空間から3次元空間への連続写像の繰り返しによって、結び目型がどのように変遷するかについて考察した。テント写像が単位閉区間を単位閉区間の上に写すものである場合に、結び目型に関して任意の長さの周期軌道が存在することを示した。また、ある種のテント写像に関しては、任意有限個の結び目型の任意の無限列を遷移するような結び目型の代表元が存在することを示した。
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