2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540102
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
陶山 芳彦 福岡大学, 理学部, 教授 (70028223)
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Keywords | 共形平坦な超曲面 / Guichard net / メービウス幾何 / 射影幾何 |
Research Abstract |
4次元空間形内のgenericで共形平坦な超曲面について次の研究を行った。 (1)随伴族の存在及びBianchi-type Guichard netを持つ共形平坦な超曲面の決定。 1つの共形平坦な超曲面に対し、この超曲面と共形同値な計量を持つが外の空間形の共形変換では合同にならないような超曲面が1変数族で存在することを発見し、その構成法を与えた。高次元部分多様体に関してこのような随伴族の発見は全く新しい結果であり、今後の高次元部分多様体論研究の発展に寄与するものと期待している。また、共形平坦な超曲面の内的性質の研究を行い新しい超曲面の族を発見し、この超曲面族をBianchi-type Guichard netを持つ共形平坦な超曲面と名付けた。これらの超曲面では、その計量と共形的なある3次元定曲率計量を取れば、その座標曲面族の全てが定曲率曲面となる。 (2)共形平坦な超曲面の双対共形平坦超曲面の存在とその応用の研究。 共形平坦な超曲面の双対共形平坦計量を持つ多様体が、また4次元ユークリッド空間内に超曲面として実現できる事を発見した。また、この時の双対超曲面の各点での接空間は、最初の超曲面の接空間と対応する点で平行になるように実現できる事や双対超曲面の(最初の超曲面の情報による)積分表示等の結果を得た。更に、1つの共形平坦な超曲面から、この超曲面と計量も共形的でない共形平坦な超曲面が少なくとも1変数族で構成できる事が分かった。特に、これらの超曲面は(1)で述べた随伴族とは別の系統に属する超曲面である。この双対超曲面の研究は現在継続中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
双対共形平坦な超曲面の存在は当初は予想していなかった。この双対性の利用により、1つの共形平坦な超曲面から無限系列の共形平坦な超曲面を構成できることがわかった。本年度の研究により、共形平坦な超曲面の研究は新たな段階に入ることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
1.双対超曲面に関し更に研究を進め、これと関連するGuichard曲面についても研究を行う。 2.4次元ユークリッド空間に超曲面として実現できる3次元共形平坦計量について更に研究を進め、また、この計量から超曲面として実現するための構成関数の研究を行う。 3.これらの研究の物理学や力学への応用を考える。
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Research Products
(3 results)