2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540102
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
陶山 芳彦 福岡大学, 理学部, 教授 (70028223)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | conformal flatness / hypersurface / Guichard net / duality / Ribaucour pair / Guichard dual |
Research Abstract |
本研究において、特にこの2~3年は顕著な進展があり、共同研究者の Udo Hertrich-Jeromin(ウイーン工科大学)、梅原雅顕・山田光太郎(東工大)と共に論文 A duality of conformally flat hyersurfaces に纏め、この2月に投稿した。その内容は次の通り: 1. ユークリッド空間内の共形平坦な超曲面の双対共形平坦計量を持つ多様体が、またユークリッド空間内の超曲面として実現できる事を証明した。 2. 双対超曲面の(最初の超曲面の情報による)積分表示を得た。 3. 1つの共形平坦な超曲面から5次元のパラメータを持って(共形的に異なる)共形平坦な超曲面族が構成できる事を証明した。 4. 共形平坦な超曲面から5次元のパラメータを持って出来る共形平坦な超曲面族に対応して、1つの共形平坦な超曲面の Guichard net から5次元のパラメータを持って Guichard net の Ribaucour pairs が構成できる事を示した。 5. 共形平坦な超曲面を6次元ミンコフスキー空間内で考えた時、その随伴族よる連続変形の中に、双対超曲面や Ribaucour pair が存在する事を証明した。 これらの成果は、高次元部分多様体の理論として全く新しいものであり、幾何学の可積分系理論の発展に大きく寄与するものと信じる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画した時には、共形平坦な超曲面の双対計量を持つ多様体がまた超曲面として実現できる事は予想していなかった。この双対超曲面が存在するという結果を得た事により新しい研究課題が次々に生じ、本研究は高次元の幾何学的可積分系理論として新たな研究の局面に入る事が出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
1.今回証明した双対超曲面の存在は解析的な証明を与えたものであり、またその積分 表示も解析的な条件として与えたものである。双対超曲面の幾何学的構成は大きな研究課題として今後取り組む必要がある。 2. 1つの共形平坦な超曲面から5次元のパラメターを持って共形平坦な超曲面族が構成できる事を証明したが、その基となる共形平坦な超曲面を沢山に構成する幾何学的方法を発見する事は大きな研究課題である。 3.1つの Guichard net から対応する Guichard nets を直接的にを求めるような幾何学的方法を発見する事は、大きな研究課題である。
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Research Products
(3 results)