2009 Fiscal Year Annual Research Report
発展方程式に対する精度保証付き数値計算ライブラリの構築
Project/Area Number |
21540115
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
山本 野人 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授 (30210545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 健一 電気通信大学, 電気通信学部, 助教 (40293120)
緒方 秀教 電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (50242037)
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Keywords | 精度保証 / 発展方程式 / 多倍長演算 / 常微分方程式 |
Research Abstract |
平成21年度は、精度保証付き数値計算の研究として (1)精度保証付き多倍長演算ライブラリの研究 (2)常微分方程式境界値問題の精度保証法とその半自動化についての研究 を行った。 (1)については、既存のライブラリの特性を調べた結果、 区間を表現するためには既存の上限・下限型だけではなく、 中心・半径型も持つことが望ましい という結論に達し、これにもとづいて設計開発を開始した。中心・半径型は、上限・下限型に比べて、記憶領域が約1/2になる・演算速度が上がるなどのメリットを持つが、一方では区間演算における区間幅の拡大が生じるというデメリットもある。そこで、上限・下限型と中心・半径型の切り替えをどこで行うかを見極める必要があり、そのための判断基準を提案したいと考えている。 (2)については、MATLAB上の数式処理ソフトを使って、精度保証付き区間演算ソフトであるINTLAB上で起動可能な精度保証計算プログラムを自動生成する方法を開発し、あわせて分点数が大きい場合のシステムに対処する手法についても研究を行った。特に、Newton法を精度保証付きで行うにあたっては、区間行列を使う方法と、区間ベクトルを使う方法の二通りがあることを指摘し、後者の方が計算効率が高いことを数値実験で示した。ただし、後者についてはプログラムの実装の煩雑さという問題がある。この点を数式処理ソフトを併用することで回避するシステマティックな手法を開発した。
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Research Products
(9 results)