2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540135
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鈴木 厚 Kyushu University, 大学院・数理学研究院, 助教 (60284155)
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Keywords | 数値流体力学 / 有限要素法 / hp-解適合近似 / 並列計算 |
Research Abstract |
非圧縮流れの基礎方程式であるナビエ・ストークス方程式で記述される三次元流れ問題において,なるべく少ない計算量で高解像度の計算を実現でぎるアルゴリズムを開発することが本研究の目的である.ナビエ・ストークス方程式の物質微分項に特性曲線による近似を適用して時間微分の近似を行うと各ステップで線形のストークス方程式を解くことになる.本年度はこの定常のストークス方程式のhp-有限要素法アルゴリズムの開発を開始した.時間ステップを止めて,外力を既知とし,それに対応する流れ場を高精度に近似する適応的な要素細分(h)と高次要素(p)を導入する.計算効率を考え,六面体ではなく,四面体を細分する有限要素列を採用した.局所要素細分のアルゴリズムは,ある部分では要素細分が必要であり,またある部分では粗い要素分割に戻す操作が必要になる.通常の有限要素法では,ある要素を細分した際,その要素に隣接する要素も対応して細分する節点に関する適合性条件を満たす必要がある.このため,要素細分の局所性が弱くなる.これに対して,粗い要素の辺あるいは面の中点に細かい要素の節点を配置できる,不連続有限要素法(Discontinuous Galerkin (DG)法)がある.予備的なコードを作成したところ,DG法では離散化後の剛性行列が非対称なものが近似能力がすぐれているが,大規模非対称行列を解く困難さか残ることがわかった.このため,通常の要素細分アルゴリズムに基づき,また安定化手法を導入してストークス方程式を離散化する手法を採用した.高次要素においては,四面体の頂点だけでなく内部に節点を配置するが,これは細分を行う1次要素と同等の自由度の増加になるため,要素細分の手続きを共通化できることが分かった.
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Research Products
(3 results)