2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540138
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
高田 佳和 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (70114098)
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Keywords | 最良母集団の選択 / Indiference-zone approach / 正規分布 / 二段階法 / 信頼区間 / 多変量正規分布 |
Research Abstract |
1.最良母集団の選択とその母平均の推定 (1)分散は異なる 前年度引き続き、いくつかの正規母集団の母平均(未知)の中で最大の母平均を持つ母集団(最良母集団)を選択し、かつその母平均の信頼区間を構成する問題を研究した。ただし、母分散は未知で異なるとした。この場合Dudewicz and Dalalの方法を適用し、最良母集団の選択に関する確率要求と信頼区間の信頼度という二つの要求を満たす手法を構成した。 (2)Confidence statement approach 最良母集団の選択には、BechhoferのIndifference-zone approachを用いて行った。しかし、その方法では、母数がIndiference-zoneに属するとき、最良母集団を正しく選択しているかどうかは分からない。そこで、Confidence statement approachがこの場合に適用可能かどうかについて、まず等分散の場合について研究を行った。Confidence statement approachその結果、従来知られている、Indifference-zone approachとConfidence statement approachで要求が満たされれば、Indifference-zone approachでの上記の二つの要求が満たされることが分かった。この結果、Confidence statement approachで標本数を決めれば、Indifference-zone approachで、母数がIndiference-zoneに属するときについても保証が可能となった。 2.多変量正規分布の成分の選択 多変量正規分布の最良成分の選択問題で、一つの成分がコントロールである場合に、Bechhofer and TurnbullのIndifference-zone approachを適用し、条件を満たす標本数を二段階手法を用いて求めた。まず、分散・共分散行列が既知の場合について、確率要求を満たす標本数を決定した。次に分散・共分散行列が未知の場合に、構造が仮定できる場合とそうでない場合について、確率要求を満たす標本数を二段階法を用いて決定した。更に、二つの手法の標本数の比較を行ったところ、分散・共分散行列に構造が仮定できれば、一般の場合に比べて、標本数は少なくてすむことが分かった。
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