2011 Fiscal Year Annual Research Report
解析関数空間上の作用素の特性を決定する有界解析関数の研究
Project/Area Number |
21540166
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
泉池 敬司 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80120963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽鳥 理 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70156363)
大野 修一 日本工業大学, 工学部, 准教授 (20265367)
泉池 耕平 山口大学, 教育学部, 講師 (90451434)
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Keywords | 解析関数空間 / 有界解析関数 / ハーデイ空間 / 不変部分空間 / 閉イデアル / クロス交換子 / 合成作用素 / バナッハ環 |
Research Abstract |
H∞の研究に関しては、その閉イデアルでその共通零点集合が極大イデアル空間の中で解析構造をもつ集合に含まれるとき、その閉イデアルの構造を決定した。特に可算個の関数で生成される閉イデアルの構造を決定し、性質の良い閉イデアルのテンソル積で表せることを証明した。これらは初期の目的が達成されたことを表している。極大イデアル空間の中のQC-レベル集合の列の合併集合の閉包は、またQC-レベル集合の合併集合になることを示した。 H∞,h∞上の荷重合成作用素の研究に関しては、ノルム位相に関する連結成分を決定した。H∞上の荷重合成作用素の和がコンパクト作用素になるときの特徴付けを与えた。またh∞上の荷重合成作用素に関する研究の基礎を固めることができた。これにより連結成分を決定する見通しが立った。 H^2(D^2)の(逆)不変部分空間の研究に関しては、Blaschke積の列より生成される不変部分空間および逆不変部分空間のランクを決定することができた。これも初期の目的が達成された。特異内部関数列より生成される不変部分空間および逆不変部分空間のランクを決定する見通しが立った。クロス交換子のランク1であるときの不変部分空間の一部分が記述でき、今後の研究の方向性が確率できた。また、H^2(D^2)の混合不変部分空間の概念を導入してクロス交換子のランクが有限になるとき、部分的にMを記述し、ある条件の下でクロス交換子のランク不等式が成立することを示した。
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