2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540171
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
佐藤 秀一 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (20162430)
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Keywords | 特異積分 / nonisotropic dilation |
Research Abstract |
交付申請書に記載した研究の目的: 「Calderon-zygmundの回転法をnonisotropic dilationの場合に拡張する.」に関して次のような結果が得られた: 対角型とは限らない一般のn次元Euclid空間におけるdilationに対して,それが定義する斉次曲線に沿ったHardy-Littlewood型最大関数,Hilbert変換および最大Hilbert変換を考え,ある種の荷重混合ノルム空間L^p_w(L^q)での有界性を証明した.この結果はisotropic dilationの場合とほとんど同じ(p,q)の値に対してこれらの作用素の有界性が成立することを示したものである.これはw=1の場合に,Hardy-Littlewood型最大関数,Hilbert変換に対しては,既にN.Bez(2008)により示されていた結果を,最大Hilbert変換に対しても証明したものである.さらに,荷重混合ノルム空間に拡張することに成功している.証明にはM.Christ,J.Duoandikoetxea,J.L.Rubio de Franciaのベクトル値(Sobolev空間値)の関数に対するPlancherelの定理,N.Bezの振動席分に対する評価,ベクトル値Littlewood-Paley理論,測度の変化を伴う補間等を用いる.考える重み関数のクラスはMuckenhouptのA_1クラスであるが,このような荷重評価は,isotropic dilationの場合でも,これが初めてである.応用として,vahable Kemelから定義されるCalderon-zygmund型の特異積分の最大関数に対する有界性に関するCowling-Mauceri(1885)の結果をnonisotropic dilationの場合に重み付きで拡張することができた.
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