2010 Fiscal Year Annual Research Report
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21540174
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
木坂 正史 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 准教授 (70244671)
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| Keywords | 超越整関数 / 多項式 / Fatou集合 / Julia集合 |
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| Research Abstract |
本研究では多項式と超越整関数,両者の力学系的性質を個別に研究すると同時に,双方向的研究,即ち多項式の結果から超越整関数の結果を得ること,更にはその逆に,超越整関数に関する結果から多項式に関する結果を導くことを目指している.連携研究者の協力の下,本年度得た主な成果は次のとおりである:
(I):超越整関数の力学系について:
・ 指数関数族のJulia集合には「hair」と呼ばれる構造がある.これは無限遠に伸びる曲線の族で各曲線上の点は反復合成により無限遠に発散する.また1つの曲線全体は力学系により曲線族内の他の曲線に写り,その写り方は適当な記号力学系で記述される.また各曲線は滑らか(即ち,無限回微分可能)である.以上の指数関数特有の結果が同様に成り立つような一般的な枠組みを証明し,更にその応用として構造有限型超越整関数のある部分族に対して実際に「hair」が存在し,それが無限回微分可能な曲線であることを証明した.
(II):多項式の力学系の研究とその超越整関数の力学系への応用,またその逆(双方向的研究)について
・「無限回近放物型くりこみ可能な2次多項式は不変線場を持たない」という定理の証明に向け,類似のMcMullenの結果の証明の1ステップに対応する部分を与え証明した.
・ 2つの有理写像がそれぞれpolynomial-like restrictionを持ち,もしそれらが解析的共役になるならば,この2つの有理写像は共通の有理写像に半共役である.また同様の結果が「有理写像」を「多項式」または「超越整関数」に置き換えても成立する
・ Axiom Aを満たす多項式skew productで与えられる力学系に対して(1)集積集合,(2)各点集積集合,(3)成分集積集合,の3つの集合を考え,これらの集合間の相互関係を調べた.例えば各点集積集合と成分集積集合が一致するための必要十分条件を与えた.
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[Presentation] Dynamics and renormalization2010
Author(s)
宍倉光広
Organizer
CODY Autumn in Warsaw (Workshop on Low-dimensional Dynamics)
Place of Presentation
Institute of Mathematics of the Polish Academy of Sciences (Warsaw, Poland)
Year and Date
2010-11-18
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