2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540181
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
内山 充 島根大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (60112273)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 作用素単調関数 / ガンマ関数 / 直交多項式 / 核関数 |
Research Abstract |
実軸上の区間 I で定義された連続関数 f(t) についてIにスペクトルを持つすべての有界自己共役作用素X に対して f(X) が定義できる。この作用素関数 X → f(X)を解析し、多項式、あるいは特に直交多項式の研究に新方向を資することがこの研究の目的であった。最大次の係数が正である直交多項式 {pn(t)} の導関数 pn’(t) の最大の零点をdとすれば、pn は無限区間 (d, ∞) で増加関数である。その逆関数を主逆関数と呼びpn-1と書く。この時次の結果を示した。pnの主逆関数pn-1はPick関数である。即ちこの実軸上で定義された実数値関数は複素平面の上半平面に正則拡大でき、その値域も上半平面にあることを示した。その証明の方法は、pn-1の差商で定義される核関数が正定値であることを示すことによって、Loewner の定理に帰着することであった。更に、pn-1とpn の主逆関数の合成関数もPick関数であることを示した。この結果はJournalofMathematicalAnalysis and Application に受理され印刷中である。更に、Loewner-Heinz 不等式「作用素 A,B について 0≦A≦B ならば 0<a≦1 なる実数について Aa ≦Ba が成立するが逆は成立しない」についての逆命題が成立する条件を発見した。即ち、(A+ tI)a ≦(B+tI)a が十分大きなtについて成立していれば Aa ≦Ba が成立することを示した。更にその結果を作用素の幾何平均の不等式に応用した。これらのことをまとめた論文が、Proc. Edinburgh Math. Soc. によって受理された。これらについて九州大学および京都大学における学会で発表した。2012年12月インドBangalore における国際会議に招待され40分講演をした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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