2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540198
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
松山 登喜夫 Tokai University, 理学部, 教授 (70249712)
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Keywords | キルヒホッフ方程式 / 散逸評価 / 外部問題 / 線形偏微分方程式 / 漸近積分 / 一般化されたフーリエ変換 / レゾルベント評価 |
Research Abstract |
本研究の目的はKirchhoff方程式の散乱問題,特に非線型散乱を考えることである.そのために線形双曲型偏微分方程式の散逸評価を導出し,これらをもとにKirchhoff方程式の散逸評価を得ることが重要な問題となる.時間に依存する係数をもつ線形双曲型偏微分方程式とKirchhoff方程式の解の表現公式を幾何光学的方法で作ることができれば周波数解析を行うことにより散逸評価が得られる.今年度は常微分方程式論に現れるasymptotic integrationの方法で線形双曲型偏微分方程式の解表示を作り散逸評価を得ることができた.この研究は方程式の係数の時間微分が可積分という仮定の下で遂行され,M.Ruzhansky氏との共同研究としてC.R.Acad.Sci.Parisで結果の概要を報告し,論文はAdv.Differential Equationsから出版された.この結果をKirchhoff方程式に適用するには条件がきつすぎるため,未だにKirchhoff方程式の散逸評価に応用できない状況にある.来年度は幾何光学解の構成に取り組み結果を改良することを考えている. 今年度得られたもう一つの成果は,外部領域におけるKirchhoff方程式の時間大域解を証明したことである.この論文は日本数学会誌から出版されることになっており,印刷中である.この論文のアイディアは一般化されたフーリエ変換を用い,低周波領域でのレゾルベントの漸近展開を得たことである.
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Research Products
(6 results)