2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540198
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
松山 登喜夫 中央大学, 理工学部, 教授 (70249712)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | キルヒホッフ方程式 / 分散型評価 / 散乱問題 |
Research Abstract |
本研究の目的は Kirchhoff 方程式の散乱問題, 特に非線型散乱を考えることである. 研究を遂行するために線形双曲型偏微分方程式の分散型評価式を導出し, これをもとに Kirchhoff 方程式の分散型評価式を得ることが問題となる. 時間に依存する係数をもつ線形双曲型偏微分方程式と Kirchhoff 方程式の解の表現公式を幾何光学的方法で作ることを目標とし, 周波数解析を行うことにより分散型評価式が得られることを想定し. 研究初年度は常微分方程式論に現れるasymptotic integration の方法で線形双曲型偏微分方程式の解表示を得, その分散型評価式を得ることができた. この結果はM.Ruzhansky氏との共同研究であり, C. R. Acad. Sci. Paris で結果の概要を報告し, 論文として Adv. Diffrential Equations から出版された. 方程式の係数はその時間微分が可積分という仮定の下でこの研究が遂行された. 今後の問題として幾何光学解の構成に取り組み結果を改良することを考えている. 本研究のもう一つの成果は, 外部領域における Kirchhoff 方程式の時間大域解を証明したことである. この結果は日本数学会誌から出版された. アイディアは, 一般化されたフーリエ変換を用い, 低周波領域でのラプラス作用素のレゾルベントの漸近展開を得たことである. さらにKirchhoff方程式を含むKirchhoff方程式系の時間大域解を, 初期値が小さい場合に得ることに成功した. この結果はこれまでの既存の結果をすべて含むもっとも一般的な結果となっており, フランスの雑誌 J. Math. Pures Appl. から出版された.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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