2009 Fiscal Year Annual Research Report
実解析学の手法による非有界領域上のNavier-Stokes方程式の研究
Project/Area Number |
21540202
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山崎 昌男 Waseda University, 理工学術院, 教授 (20174659)
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Keywords | Navier-Stokes方程式 / 定常解 / 安定性 / 対称性 / Sobolev空間 / Besov空間 |
Research Abstract |
空間2次元の非有界領域におけるNavier-Stokes方程式の定常解については、外力が存在しない場合には各種の境界条件の下で研究がなされているが、一般的な外力が存在する場合は、殆ど研究がなされていなかった。一方、非線形問題に対する結果は、外力がない場合でも、ある種の対称性の下でのみ得られるということがGaldiらによって示されている。 今年度は、この方面の研究の第一歩として、全空間の場合を考察した。結果として、ある種の対称性をみたし、遠方で1次の減衰条件をみたすポテンシャルによって記述される十分小さい外力がある場合、それ自身が1次の減衰条件をみたし、導関数が2次の減衰条件をみたす定常解の存在と、ある関数空間に属する十分小さい解の-意性が示された。 また別種の非有界領域として、平行平板間領域におけるNavier-Stokes方程式を考察した。阿部孝之氏は、柴田良弘教授との共同研究で、平行平板間領域上のNavier-Stokes方程式の定常解とその安定性を$L^p$-理論の枠組で考察したが、平行平板間領域での特解として重要であるCouette流,Poiseiulle流等の遠方で減衰しない定常解については考察できなかった。今回阿部氏と共同で、上の方程式の定常問題を関数空間の枠組をSobolev空間およびBesov空間に一般化した。結果として、外力が$0$の場合でも指数事$p$が無限大の場合にはBesov空間に属する自明でない定常解が存在し、それがPoiseuille流の特徴付けになっていることが示された。
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Research Products
(4 results)