2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540207
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
浦川 肇 東北大学, 国際教育院, 教授 (50022679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一山 稔之 亜細亜大学, 経済学部, 教授 (70213014)
伊藤 仁一 熊本大学, 教育学部, 教授 (20193493)
尾畑 伸明 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10169360)
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Keywords | 一般化B.Y.Chen予想 / 調和写像 / 2-調和写像 / 非正曲率多様体 / 平均曲率ベクトル場 / 除去可能特異点定理 / コンパクト・リー群 / コンパクト・対称空間 |
Research Abstract |
エネルギー汎関数の臨界写像である調和写像と対比して、自然な拡張である2-エネルギー汎関数の臨界写像である2-調和写像は、調和写像と類似め性質を多く持つごとが期待されている。我々ほこの問題について、次の研究成果を得た。 (1)「非正曲率多様体への2-調和な等長挿入は調和写像のみに限るであろう」という予想が、今や有名になった一般化B.Y.Chen予想である。我々この予想について、「平均曲率ベクトル場のノルムの自乗の積分値が有限値ならば、正しい」という修正予想を立て、その証明に取りかかった。その結果、「余次元1であれは、この修正予想は正しい」ことを示した。この結果は、Ann.Global Analysis Geometryに掲載発表受理された。さらに、最近、「余次元1の仮定がなくても修止予想は正しい」ことの証明に成功した。この結果は、現在、論文作成中である。 (2)次に、等長挿入とは限らなし非正曲率多様体への2-調和写像について、その正則性について調べ、「3次元以上のコンパクトリーマン多様体から非正曲率多様体への2-調和写像のテンション場に対する除去可能特異点定理」を得た。この定理は、1982年のエネルギー最小写像についてのSchoenとUhlenbeckらの正則性定理が、「エネルギー最小性という条件を2-調和性という非常に緩い条件に緩めたときに、どこまで正則性が成立するか」という興味ある問題に答える結果である。 (3)(1)及び(2)の結果は、非正曲率多様体への2-調和写像がある意味で「剛性を持つ」ことを示す結果である、これに対して、コンパクト・リー群やコンパクト・対称空間への2-調和写像についでは、「豊富な世界である」と予想された。我々は、これにういて、コンパウト・リー群やコンパクト・対称空間への2-調和写像に対する「簡略化公式」を得た。これは、「2-調和写像となるための複雑な条件を簡明に見通し良くする」公式である。この公式を用いて、「コンパクト・リー群やコンパクト・対称空間への任意の2-調和写像を与えるための手続」を得ることかでさた。この手続きにより、コンパクト・リー群やコンパクト・対称空間への2-調和写像の興味ある多くの例を具体的に構成することができた。 上記の例は、物理学で言う「可積分系」と密接な関係を持っており、「可積分系と2-調和写像の関係の明示」が今後の新しい課題であることが明らかになった。
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Research Products
(7 results)