2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540209
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
国場 敦夫 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (70211886)
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Keywords | ソリトン / 逆散乱法 / 量子群 / ベーテ仮説 / 超離散 |
Research Abstract |
今年度の成果は主に5つある。 1.1次元の多状態非対称排他過程において、ベーテ仮説が適用できる模型を系統的に解析し、マルコフ行列のスペクトルに双対性があること、緩和時間は2状態模型と一致することを示した。 2.A型でランク一般の周期的ソリトン・セルオートマトンを構成し、幾つかの技術的予想にもとづいて時間発展の安定性条件、線形化、作用・角変数、連結成分とトーラスの同定、q=0ベーテ方程式の根の数え上げ公式と位相空間の等位集合の体積の関係、トロピカルリーマンテータ関数による初期値問題の解、力学変数の時間平均値の明示式などを得た。 3.ADE型以外のT-system, Y-systemに対し、クイバーを用いた定式化を行い、トロピカルY-systemとクラスター圏の手法を用いて周期性予想、ダイロガリズム予想を解決した。 4.Kac-Moody Lie環の量子アフィン化に付随するT-systemをクラスター代数により定式化し、対応するY-systemを構成した。 5.D型組合せRの区分線形公式を用いて一般化されたエネルギーを定義した。関連するD型のソリトン・セルオートマトンにおいて、一般化エネルギーは局所変数と同等の情報を担うことと、粒子・反粒子の数え上げ関数と一致することを証明した。リッグド配置からの明示式についても部分的予想を得た。
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Research Products
(10 results)