2011 Fiscal Year Annual Research Report
楕円量子群の自由場表現による頂点作用素・T-Q作用素の解析
Project/Area Number |
21540228
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
小島 武夫 山形大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (80307800)
|
Keywords | 無限可積分系 / 自由場表示 / 楕円代数 / 量子群 / 楕円量子群 / 可解格子模型 / テータ関数 / 楕円関数 |
Research Abstract |
量子アフィン超代数Uq(sl(M|N))と楕円アフィン超代数Uqp(s1(M|N^)の自由場表現およびVertex Operatorを研究した。具体的には、まず楕円超代数Uqp(s1(M|N)^)を量子群から変形構成する方法を考察した。次いで量子アフィン超代数Uqp(s1(N|1)^)の自由場表現をゴーストボゾンを活用して、任意のレベルkにおいて構成した。この表現と古典の量子超代数Uqp(sl(N|1))の対応関係を明らかにし、ゴーストボゾンの膨らみを考慮することで、この表現から脇本表現への写像を作った。この自由場表現に楕円代数Uqp(s1(MIN)^)への変形理論を用いて、楕円代数Uqp(s1(N|1)")のレベルkの自由場表現が併せ構成した。さらにScreeningOperatorをUq(sl(N|1)^)で構成した。これはそのまま楕円代数Uqp(s1(N|1)^)のScreening Operatorになっていることが分った。さらにUq(s1(N|1)^)の有限次元表現をDrinfeld Generatorで書くことで、IntertwinerとしてVertexOperatorを構成した。(N=2,3,4で構成し、これより高いランクはConjecture。)Verte xOperatorのBackgroundchargeの問題を解決するために、前述したScreeningOperatorを活用している。これらの結果は研究業績欄の論文で発表(出版済み2編、掲載受理1編、投稿中1編)としてまとめた。これらに加え、楕円代数Uqp(B_N^{(1)})のVertexOperatorの自由場表示の構成に取り組んだ。レベル1において考察。Uqp(B_1^{(1)})は2フュージョンUqp(A_1^{(1)})と同型であることを足場として、幾つかのConjectureを得た。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
量子群、楕円代数、楕円代数のVertexOperatorの自由場表示を順調に構成している。
|
Strategy for Future Research Activity |
楕円代数Uqp(g)のVertexOperatorの自由場表示の研究を継続する。まずレベルk=1の場合に、g:一般のアフィン・リー環に対してVertexOperatorの自由場表示を構成する。この表示をもとにして、任意レベルkのL-operatorを構成する。
|