2010 Fiscal Year Annual Research Report
星間分子の遠赤外域探査に備えた分子・イオンの高精度遠赤外分光
Project/Area Number |
21540238
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
松島 房和 富山大学, 理工学研究部(理学), 教授 (40142236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森脇 喜紀 富山大学, 理工学研究部(理学), 教授 (90270470)
小林 がおり 富山大学, 理工学研究部(理学), 准教授 (80397166)
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Keywords | テラヘルツ / 遠赤外 / 電波天文学 / 分子イオン / 分光学 |
Research Abstract |
(1)レーザー電源の新調 本分光装置製作時から20年近く働いてきたレーザー電源が昨年度故障したため,新年度に借入金で急遽あつらえた。 (2)CH^+イオン,N_2H^+イオンの分光と,extented negative glow放電セルの特性評価 上記のイオンの分光を進めた。CH^+イオンの信号は確認できなかったが,その理由が放電セル中のイオンの温度に関係するらしいことが分かり,信号の見えているN_2H^+イオンのスペクトル線の大きさからイオンの温度を求めた。その結果,extented negative glow放電セルでは予想以上にイオンの温度が低く,冷媒の液体窒素の温度に近いことがわかった。これについて,ギリシャで開かれた国際会議で発表した。 (3)イオン分光用の試料真空系の改良 12月以降,年度末までヘリウム液化室の建て替えにより測定ができなかったので,この時期を利用して以下二つの面で装置の改良を行った。まず,イオン生成に適した高速排気を実現するため,排気管が太くても振動の伝わりにくい排気系を設計製作した。次に,高い温度のイオンイオンを生成でき,しかも二重管の内側の管を容易に交換できる水冷型のセルを設計製作した。これにより放電管の汚れを気にすることなくさまざまなイオンを研究対象とすることができるようになった。
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Research Products
(9 results)