2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540260
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
淺賀 岳彦 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (70419993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 博章 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (60262424)
谷本 盛光 新潟大学, 自然科学系, 教授 (90108366)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 素粒子(理論) |
Research Abstract |
ニュートリノ質量の起源を説明する新しい素粒子「右巻きニュートリノ」が引き起こす様々な物理現象について考察した。質量が keV 程度の右巻きニュートリノは宇宙暗黒物質の候補となり、質量が 0.1~100GeV 程度の2つの右巻きニュートリノの世代間混合を通して宇宙バリオン数を生成することが可能である。我々は、これら3つの右巻きニュートリノを統一的に記述するnuMSM模型を提唱している。本年度の研究では、宇宙バリオン数生成に関わる右巻きニュートリノの実験検証に関する研究を多角的に進めた。 まず第一に、地球大気において宇宙線から生じる右巻きニュートリノをスーパー神岡観測施設にて検証できるか考察した。そのために、大気中での生成機構を詳細に調べ、スーパー神岡施設へ入射する右巻きニュートリノのフラックスを定量的に評価した。特に、先行研究では無視されていた、右巻きニュートリノの質量の効果を取り入れた解析を行った。さらに、右巻きニュートリノの崩壊から生じる荷電粒子を観測器でとらえることを検証手段として、シグナル数およびバックグランド数を評価の上、検証可能な右巻きニュートリノの質量および相互作用領域を提示した。 次に、加速器ニュートリノ実験における右巻きニュートリノの検証可能性について研究を進めた。特に、日本で実施されているT2K実験を想定し、その前方検出器での探索方法について考察した。J-PARC実験施設において、陽子線がカーボンターゲットと衝突することにより生じる右巻きニュートリノ生成量、特に運動量と角度分布を定量的に評価した。そして、T2K実験の前方検出器でシグナルとなる右巻きニュートリノの崩壊モードを見いだした。その結果、T2K実験における右巻きニュートリノ探索感度を示し、先行実験PS191より優位な感度を持っていることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)