2010 Fiscal Year Annual Research Report
ダブルストレンジネスを持つハイパー核生成理論のp殻からsd殻領域への展開
Project/Area Number |
21540284
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
元場 俊雄 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (90121863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅谷 篤史 理化学研究所, ストレンジネス核物理研, 協力研究員 (20454580)
原田 融 大阪電気通信大学, 医療福祉工学部, 教授 (70238187)
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Keywords | 理論核物理 / ハイパー核 / ダブルストレンジネス / ハイパー核生成 |
Research Abstract |
引き続き^<12>C近傍のp殻領域のΞハイパー核については、新たに利用可能となったNijmegenグループ等のΞN相互作用ESC08を用いて殻模型計算を実行し、その微視的波動関数を使って(K^-,K^+)反応による生成断面積を算定した。やはり励起関数は、相互作用のスピン・アイソスピン依存性が大幅に違うので、レベル構造および生成反応スペクトルも大きく異なることを再確認した。相互作用に依存する新奇な励起関数の予測は来るべき実験との比較においてチェックされよう。 22年度においては、一連のp殻の計算をsd核に拡張し、まずS=-1のsd殻領域の典型ハイパー核としてA=18,19,20のFハイパー核のレベル構造を調べた。Nijmegenの相互作用を用いた、この領域の詳細な計算は初めてであり、(K,π)反応、(π,K)反応、および(e,e'K)反応の励起関数の理論計算に取り掛り,予備的計算結果を国際会議などで発表した。コア励起などを効果的に取り入れての計算を実行できるようになり,理論予測を最終化する段階に至っている。なお,これらの計算のうち,(e,e'K)反応の励起関数の計算評価が残されている。以上のうち,sd核に応用した計算は,陽子数が奇数である安定標的核を選べば,(K-,K+)反応にも適用できるので,拡張計算プログラムを完成させつつある。
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Research Products
(11 results)