2011 Fiscal Year Annual Research Report
地下深部岩石中のミューオン生成核種を用いた過去1千万年の宇宙線変動の探索法の開発
Project/Area Number |
21540293
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
櫻井 敬久 山形大学, 理学部, 教授 (60150265)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 一穂 弘前大学, 理工学研究科, 助教 (00344614)
岩田 尚能 山形大学, 理学部, 講師 (70302289)
|
Keywords | 宇宙線 / 生成核種 / 高エネルギーミューオン / Be-10, Al-26 / 花崗岩 |
Research Abstract |
本研究は、高エネルギー宇宙線ミューオンが地下深部の岩石中に生成する宇宙線生成核種A1-26,Be-10を加速器質量分析法(AMS)により測定して、過去の高エネルギー宇宙線強度および宇宙線スペクトルの変動について探索する実験的研究法を開発することを目的としている。 1)花崗岩コアから深度ごと(1kmまで)の細断および石英抽出を実施し、石英抽出工程を開発した。 2)CERNのCONPASS実験における160GeVのミューオンビームにターゲットとしてセットした石英板および花崗岩へのミューオン強度および照射の位置分布の解析を行った。約5か月間の照射ミューオン数はプラスチックシンチレータによる計測により1.3×108であり、計数のタイムプロファイルが得られた。ミューオンビームの空間強度プロファイルはNi板に生成した放射性核種からの放射線をイメージングプレートにより分布プロファイルを求めた。ビームサイズは6mmX6mmで石英板(5mmX50mm)をカバーしていることが確かめられた。 3)ミューオンが花崗岩を透過するとき生成するBe-10を評価するため花崗岩に挟んだ石英板と花崗岩なしの石英板をAMS分析測定した。その結果花崗岩の効果は約2倍であることが分かった。 4)なお、Be-10およびA1-26の生成量は誤差が5%および10%程度で測定できることが分かった。また、Be-10の生成量はAl-26の約10%であった。
|
Research Products
(4 results)