2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540298
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
加藤 龍好 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (20273708)
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Keywords | ビームモニター / スライスエミッタンス / チェレンコフ光 / エアロジェル |
Research Abstract |
本研究では、スライスエミッタンスをより簡便に測定するための新たな手法を開発している。4極電磁石の下流側に放射媒体としてエアロジェルを用いたプロファイルモニターを設置し、そこを通過する電子ビームにチェレンコフ光を発生させる。発生した光の測定対象となる方向を輸送光学系により、ストリークカメラの入射光学系スリットの水平方向に適合させる。電子ビームの横方向空間分布をストリークカメラにより垂直方向に時間掃引することで、電子ビームの時間分解されたビームサイズが取得可能になる。これと4極電磁石の磁場を変化させてエミッタンスを評価するQスキャン法を組み合わせることで、時間分解されたエミッタンス、すなわちスライスエミッタンスを評価できるようになる。 昨年度の、チェレンコフ光発生部の設計・製作とその設置に続いて、今年度はチェレンコフ光発生部からの光輸送路の構築を行った。プロファイルモニターの設置角度誤差とエアロジェル屈折率の経年変化を考慮して、チェレンコフ光を受ける最初のミラーは角度と光軸方向の位置が遠隔調節できるようにした。このミラーによって平行光束化された光を複数の平面ミラーによりストリークカメラまで輸送している。ストリークカメラの入射スリットの直前でレンズにより集光する。最初のミラーと直前のレンズの焦点距離の比によって、像倍比が決まる。40mm幅のエアロジェル全体をストリークの入射スリットの有効幅10mmに変換するため、増倍比は4:1が理想的であるが、最終のレンズを交換することである程度調整できるようにした。
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