2011 Fiscal Year Annual Research Report
時間反転対称性の破れの探索実験のための高速電荷測定機器の研究
Project/Area Number |
21540311
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
五十嵐 洋一 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 研究機関講師 (50311121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 正俊 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 専門技師 (30391783)
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Keywords | 素粒子(実験) / 粒子測定技術 / データ収集 |
Research Abstract |
前年度までの研究によって開発されたFADC試験モジュールを用いて以下のような研究を行った。 1、電荷測定性能の研究 タイミングフィルタアンプを用いて数種類の波形を生成しその波形のサンプリングを行った。 サンプリングされた波形からペデスタル、ノイズ、積分値、ピーク値を算出し電化測定性能の評価を行った。 2、時間精度の研究 異なるチャンネルに入力された波形からピーク値をフィッティングすることでサンプリング周波数以上の時間精度で信号の時間が測定できる。この研究によりピーク前後に数点、約10点以上をもつ信号に関しては波形がアンプで正確に決まっていると仮定すると、サンプリング周波数の12倍の精度で時間が測定できることがわかった。 3、システム統合のための研究 開発されたモジュールがシステムの一部として動作するためにはネットワークによるデータの転送と、収集された信号データが別のモジュールで収集されたものと同じ時間に収集されたということを同定する必要がある。そのため、試験モジュールにはイベントの同定のための信号を入力する入力端子が設けられている。その端子にイベント同定のための信号を入力し機能が正しく動作するかの確認を行った。 4、電荷測定器の改良 試作されたFADCモジュールを使用した評価研究の結果を用いて、問題点の改良を行い実用モジュールの開発を行った。主な改良点としては外来ノイズを減らすために信号入力をシングルエンド入力から差動入力へ変更および生産コストを削減するために使用しているFPGAを高価高性能のものから安価でほどほどの性能のものへの変更である。また、制御信号の為の入出力の追加を行った。
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Research Products
(3 results)