2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540369
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
村田 惠三 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90291591)
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Keywords | ポリマー / 超伝導 / 超高圧 |
Research Abstract |
本研究では、現在最も研究されているπ共役高分子の一つであるpoly(3-hexylthiophene)(P3HexTh)にヨウ素ドープによって電気伝導性を測定することを試みている。 そのために、安定したヨウ素のドーピングを行うため、始めから検討しなおした。ドーピング用の容器としてシュレンクを用いて、ドーピング雰囲気から水蒸気の脱気に注意を払った。 また、ヨー素のドーピングが安定すること、ドーピング後の試料を圧力容器に移動すること、また圧力容器中での圧力媒体と反応しないことを狙い、ドーピング直後に試料の被覆を試みた。 アクリル塗料X22と溶剤X20を等量混ぜた溶液被覆に用いた。被覆なしの試料とアクリル被覆を何度か施した試料を空気中に放置し、電気抵抗率の経時変化を比較し、ヨウ素が抜けるのをどのくらい抑えられるかを調べた。種々の条件を試みた結果、ヨウ素が抜ける速さは、最も遅い試料では被覆しない場合と比べて1/60となることがわかった。これによって、ドープ終了後に時間の余裕ができ、電気抵抗の温度依存性を測定することが可能になった。 また、被覆なしの試料とアクリル被覆を何度か施した試料を空気中に放置し、電気抵抗率の経時変化を比較し、ヨウ素が抜ける度合いの抑制度を調べた。試料の条件を色々変えて測定の結果、ヨウ素が抜ける速さは、最も遅い場合では被覆しない場合と比べて1/60となることがわかった。これによって、ドープ終了後に時間の余裕ができ、電気抵抗の温度依存性を測定することが可能になった。 20時間のドープ後、ヨウ素の維持のために、アクリル塗料X22と溶剤X20を等量混ぜた溶液を溶液が表面張力で膨らんだ所に試料を潜らせて塗布し、乾燥させて被覆した。また、塗布とドープを繰り返すなど条件の最適化を行った。 また、圧力媒体の特性調査のため、Daphne7373,7474,グリセリンの固化圧力の測定を行った。
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Research Products
(3 results)