2010 Fiscal Year Annual Research Report
圧力反応場を利用した超伝導体をはじめとする新規機能性材料の物質設計と実験的検証
Project/Area Number |
21540375
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
鬼頭 聖 独立行政法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス研究部門, 主任研究員 (30356886)
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Keywords | 高圧合成 / 金属間化合物 / MgRuP / Co_2Si型結晶構造 / Fe2P型結晶構造 / 鉄砒素系超伝導体 |
Research Abstract |
平成22年度は、平成21年度に引き続きLnFeAsO_<1-y>超伝導体がとるZrCuSiAs型結晶構造をとる化合物を中心に、データベース構築を進めた。またこれと並行してZrCuSiAs型結晶構造をとりうる化合物の系統性をまとめた。 この系統性を基に、LnFeAsO_<1-y>獅超伝導体の超伝導特性を担う重要な役割であると考えられるFe_2As_2のとる擬二次元ネットワークに着目し、ZrCuSiAs型結晶構造をとる化合物の他、この擬二次元ネットワークを結晶構造中に有する類縁構造のThCr_2Si_2型結晶構造、類似のネットワークを有するFe_2P型,Co_2Si型結晶構造をとる化合物にも着目し、3d遷移金属のみならず4d遷移金属にも視野を広げて、新化合物探索を行った。 試料合成手法として、短時間で試料合成が可能な高圧合成法を用い、効率よく試料合成を行うとともに、得られた試料を粉末X線回折法により相を同定し、単相化を行った。また単相化を行った試料は、磁化測定、電気抵抗測定により物性特性評価を行った。 その結果、平成21年度に見い出したCo_2Si型結晶構造をとるMgRuP合成の再現性を確認するとともに、この新化合物に加えて1)Co_2Si型結晶構造をとる化合物としてはZrRhAs系新化合物,2)ZrCuSiAs型結晶構造をとる化合物としてはSrRuAsF系新化合物を見出した。 1),2)の化合物はいずれも10K以上で金属的な伝導を示した。 しかしながら、2K以上室温までの温度領域での磁化測定では、残念ながら超伝導転移に対応する反磁性は観測されなかった。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] 鉄砒素超伝導体関連化合物の新物質探索2011
Author(s)
鬼頭聖, P.M.Shirage, 木方邦宏, 李哲虎, 伊豫彰, 永崎洋
Organizer
日本物理学会 2011年第66回年次大会
Place of Presentation
新潟大学 五十嵐キャンパス(但し、東北地方太平洋沖地震により中止となったが、発表扱いとなった)
Year and Date
2011-03-25
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