2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540385
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川村 光 Osaka University, 大学院・理学研究科, 教授 (30153018)
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Keywords | 非平衝 / 非線形物理学 / 地震 / 摩擦構成則 |
Research Abstract |
我が国は地震国であり、しばしば大きな地震に見舞われる。地震は、第1義的には、地殻の弱面である断層がプレートの運動により駆動されることで急激に滑る「固着-滑り(stick-slip)不安定性」であり、そのダイナミックスは、摩擦の物理法則―摩擦構成則―によって支配されている。地震が本質的に駆動系の示す動的不安定現象であることから、統計物理学・物性物理学的なアプローチも相補的に極めて有効なものになり得る。本研究では、(A)滑り速度-状態依存摩擦則をバネ-ブロックモデルと組み合わせたBurridge-Knopoffモデル(B)格子上での結合マップモデル(01ami-Feder-Christensenモデル)、という2つの統計モデルに対し、大規模数値シミュレーションを行うことにより、地震の統計的諸性質や先行現象を、特にその構成則パラメータ依存性に着目して解析・探査した。その結果、(i)地震先行現象としての破壊核形成過程の諸性質、特に破壊核形成に伴う特徴的な長さ及び時間スケールの解析とその構成則パラメータ依存性の解明(ii)地震現象の固有的側面とりわけアスペリティの形成過程の解明、に関して大きな進展を得た。
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Research Products
(3 results)