2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540387
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
藤村 薫 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (70294337)
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Keywords | 流体物理 / パターン形成 / 定常モード間共鳴 / 弱非線形理論 |
Research Abstract |
本研究計画の目的は1:2の波数比をもつ定常モード間共鳴相互作用が正六角形格子上でどのような時空間パターンを形成するのかを,弱非線形解析並びに高次元力学系の数値解析により明らかにすることである.22年度は以下の解析を重点的に行った. 1)2層熱対流系に対しては,これまで,軸解(axial solution)を中心とする分岐特性をNewton法によって求めていたため,ヘテロクリニックサイクルの分岐点を特定できなかった.22年度は,分岐解析ソフトAUTOを導入して,定常解,周期解,準周期解の複雑な分岐像を数値的かつ組織的に求めた.この結果と今後求めるヘテロクリニックサイクルの全体像を合わせることで大域的分岐像が明らかになる. 2)初年度に解析した2次元スウィフト・ホーヘンバーグ方程式の線形部分を修正して線形臨界状態間の共鳴を記述するモデル方程式を提案し,Z2対称性の有無が分岐特性に与える影響を組織的に調べた. 3)レイリー・ベナール問題における中立モード間の1:2共鳴について,中心多様体低減によりノーマルフォームを導出し,係数の値を数値的に求めた.これを用いて対称性の高い定常解の分岐を調べた結果,非共鳴時に安定に得られる正六角形パターンは不安定化され,混合六角形が安定に得られることが明らかになった.ただし,上下反転対称性(Z2)を破る目的で,密度は温度の弱い2次関数であるとしている. 4)0(2)対称性の下でのHopfモード間1:2共鳴を記述する振幅方程式のノーマルフォームを同変分岐理論を用いて導出した.
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