2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540400
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
水島 二郎 同志社大学, 理工学部, 教授 (70102027)
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Keywords | 円柱を過ぎる流れ / 急拡大管流れ / 流れの安定性 / 振動源 / パターンの発現 / 解の分岐 / 乱流への遷移 / ホップ分岐 |
Research Abstract |
本研究の研究課題は定常流が不安定となって振動流へと遷移する物理機構、特に振動源とパターン発現の物理機構を明らかにし、その条件および流れのパターンを求めることである。平成23年度までは主に、円柱を過ぎる流れにおいてカルマン渦列が生じる物理的機構を見つけるため、物体直後にパルス型撹乱を与え、下流へ伝播する波束型撹乱を観察した。この研究では、パッシブモード不安定性とアクティブモード不安定性の概念を提案し、これらの定義に従って撹乱の成長を調べることにより、流れの全体不安定性とアクティブモード不安定性の関係を明らかにするとともにカルマン渦列が生成される物理機構を明らかにした。この研究成果を日本流体力学会、京都大学数理解析研究所共同利用研究集会「非線形波動現象の多様性と普遍性」等で発表し、論文としてPhysical Review Eに公表した。また、平成23年度には、柱状物体後流中に発生するカルマン渦列の消滅と再生成の機構について調べ、渦列の消滅は流れの不安定性がもつ固有の性質であることと、第2渦列の生成は第1渦列が消滅してできる剪断流の不安定性によるものであることを明らかにし、この成果を公表するための論文を執筆中である。別の例として、いくつかの急拡大部をもつ管路流れについて、数値シミュレーションと線形安定性解析を行い、流れがパッシブモード不安定からアクティブモード不安定性に遷移する機構とその条件を調べた。特に、申請者たちが平成20年度に発見した速く伝わる波と遅い波の双方について数値シミュレーションの結果を精査し、その成長率と伝播速度を評価し、この管路流れの全体不安定性解析の結果と比較した。その結果、この流れにおいても、流れがパッシブモード不安定からアクティブモード不安定性に遷移する条件は、波束の尾部(テイル)の群速度が0であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画した通りに研究を実行しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
ほぼ当初の計画通りに研究を実施している。いくつかの急拡大部をもつ流れの遷移については、数値計算の精度について十分な吟味を行う必要があるということが判明したので、計算結果の精度を検証中である。
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Research Products
(15 results)