2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540407
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
森永 実 The University of Electro-Communications, レーザー新世代研究センター, 助教 (60230140)
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Keywords | 原子光学 / レーザー冷却 |
Research Abstract |
1.磁気光学トラップからリング型磁気トラップへの移行を行なうための真空装置の製作を行なった。 2.リング型磁気トラップとしてはリング型磁気光学トラップ用の常電導コイルを用いるものの他に超電導リングを試してみるべく液体ヘリウムクライオスタットの整備を進めた。永久電流による磁気トラップは電流ノイズによる影響の抑制が期待されるが磁気光学トラップからの原子の高効率な移行には工夫が必要であり、サイズの異なる常電導磁気リングから超電導磁気リングへの断熱的変形について理論的・実験的検討をしている。 3.リング型磁気トラップではスピン反転を防ぐためにトラップ上で磁場が0にならないようにするために中心軸に沿って電流を流す必要があるのが実験上の難点である。そこで純粋な2次元の磁気トラップ(磁場の向きも2次元平面内にある)でトラップ位置の磁場が0とならないようなもの(3次元でのIoffe-Pritchardトラップに相当)を作る可能性について検討した。その結果その可能性は完全に排除された。 4.保存力場によるリング型トラップとして電場トラップを用いる可能性について検討し論文発表、学会発表等を行なった。電場トラップは微細加工技術を応用して作ることができるため小さな形状のものを精密に作ることが可能である。また磁気トラップにおいてはポテンシャルに磁場は1次で現れるが、電場は2次なのでトラップの形状を小さくしていったときにトラップポテンシャルが急速に急峻になる。またこの次数の違いは電場トラップのほうが形状を自由に決められることにもつながる。
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Research Products
(3 results)