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2011 Fiscal Year Annual Research Report

周期一次元量子気体生成法の開拓

Research Project

Project/Area Number 21540407
Research InstitutionThe University of Electro-Communications

Principal Investigator

森永 実  電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 助教 (60230140)

Keywordsレーザー冷却 / 量子エレクトロニクス / 量子気体
Research Abstract

リング型磁気光学トラップ中に捕捉された冷却原子気体をリング型磁気トラップに移し蒸発冷却を行なうことによって量子縮退状態を達成する計画であったが、リング型磁気トラップにおいては高い磁気勾配と小さいリング半径の両立が難しく、蒸発冷却を始めるのに必要な磁気勾配を得るには直径5mm程度以上の大きさが必要であり、一方で生成された量子気体が断片化をおこさないためには大きく見積もっても0.2mm程度以下の直径に抑える必要があることが明らかになった。このため方針を転換し量子生成のための容器として交代電場によるトラップを用いることにしトラップ機構部分の電極等の試作および駆動用の高圧電源・スイッチ、およびその制御回路の製作を行なった。試作トラップはトラシプリングの直径が2mm程度のものであるが、電極を基板上に加工することが可能なため微細化は容易で、かつ電場トラップはポテンシャル勾配が(同じ電圧を加えるとして)トラップのサイズの三乗の逆数に比例するため一次元量子気体用のトラップなど小さなトラップを作るのには適している(ただしトラップポテンシャル自体は浅い)。
この試作トラップは最終的な目標である量子気体を実現する際に用いる原子ではなく深いポテンシャルが比較的容易に得られると考えられる極性微粒子(強誘電体粉末)をトラップするように設計されている。極性微粒子は通常表面がチャージアップしているか電荷により複数の粒子がクラスター状にくっついているので、裸の極性微粒子を単体で取り出すために本装置には強誘電体転移温度以上に温度を上げるオーブン、および粉末を吹き出すための加振装置がついている。現在試運転を始めたところでオーブンが発生する温度差に起因する気流などの要因によりまだトラップは実現できていない。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

蒸発冷却を行なうトラップを磁気トラップから交代電場トラップに変更したことにより今年度は電場トラップやその周辺回路の製作を行なったためにその分計画より遅れている。リング型電場トラップは今までになかった試みだが、小型化と高ポテンシャル勾配とが両立する系であり、遅れても方針変更してよかったと思える成果を出したい。

Strategy for Future Research Activity

今年度はまず試作電場トラップによる極性微粒子のトラップを実現したい。極性微粒子は数値上はトラップが容易なはずであるが、一方表面の帯電の進み方、電場の向きが変化したときの分極の向き(粒子の向き)の追随の時間スケールなどやってみないと確実なことはわからない部分もある。これと並行して(振る舞いがほぼ完全に読める)原子の電場トラップの準備も進めているのでこちらのほうも進展させたい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] ラジアル偏光モードで発振するレーザーの開発2012

    • Author(s)
      森永実
    • Journal Title

      天田財団研究概要報告書

      Volume: 24 Pages: 215-220

    • URL

      http://www.amada-f.or.jp/r_report/kkr/24/AF-2008213.pdf

URL: 

Published: 2013-06-26  

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