2009 Fiscal Year Annual Research Report
光学格子上のボーズ・フェルミ混合原子気体が示す特異な静的及び動的性質
Project/Area Number |
21540410
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
森 弘之 Tokyo Metropolitan University, 理工学研究科, 准教授 (60220018)
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Keywords | 原子気体 / ボーズ・フェルミ混合系 / モット転移 / 量子モンテカルロシミュレーション / 光学格子 / 内部構造 |
Research Abstract |
解析手法および数値手法の開発を基礎とした、光学格子上に閉じ込められたボーズ・フェルミ混合原子系が示すモット状態の成立条件および内部構造の解析を行った。 とくに、光学格子上の混合原子系に特化した数値手法を開発する目的で、従来の量子モンテカルロシミュレーションの技法をボーズ・フェルミ混合系に拡張し、効率をよいコードを作成した。このコードに基づき、相関が強い場合に示すモット状態について、その内部でボーズ原子とフェルミ原子が秩序構造を成すという予測を検証し、詳細を明らかにした。具体的に明らかにした点は以下の通りである。 ・ 閉じ込めポテンシャルがない場合、ボーズ原子およびフェルミ原子の混合状態がモット転移すると、その内部ではボーズ原子とフェルミ原子が混合比に応じて空間的に秩序立った構造を示すことがシミュレーションにより明らかになった。たとえば混合比が2:1の場合は、ボーズ原子2個とフェルミ原子1個が空間的に順に並ぶ構造を示すことがわかった。 ・ 閉じ込めポテンシャル中では、ポテンシャルの値が空間的に変化するため、これに応じて原子密度も空間的に変化する。密度が整数になるような位置では、局所的なモット状態が形成される。この局所的モット状態の内部に入るボーズ原子とフェルミ原子の数は、上述の閉じ込めポテンシャルがない場合とは違い、固定されるわけではなく、エネルギーが低くなるようにその数の比が決まる。シミュレーションの結果、これが比較的簡単な整数比となることが明らかになった。
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Research Products
(4 results)