2013 Fiscal Year Annual Research Report
光学格子上のボーズ・フェルミ混合原子気体が示す特異な静的及び動的性質
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21540410
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
森 弘之 首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (60220018)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 原子気体 / ボーズ・フェルミ混合系 / Mott転移 / 光学格子 / 量子モンテカルロシミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
磁気光学トラップにより閉じ込められた原子系に関し、とくにボーズ・フェルミ混合系を中心として理論解析を行った。とくに人工磁場の影響に着目し、リング状に閉じ込めた混合原子系に対して人工磁場を印可した際の、電子計における永久電流に相当する現象を解析した。 解析には量子モンテカルロシミュレーションによる数値的アプローチと、繰り込み群計算による解析的アプローチの両面から取り組んだ。その際、ランダムポテンシャルおよび原子間相互作用の効果に特に目を向け、それぞれの効果がどのように作用するのか、詳細な解析を行った。 具体的には、量子モンテカルロシミュレーションでは、1次元ハバードモデルをボーズ・フェルミ混合系に拡張し、各格子点にランダムポテンシャルを与えたモデルを取り上げた。フェルミ原子間の相互作用は無視し、ボーズ原子間は斥力、ボーズ限とフェルミ原子間は引力および斥力を仮定した。解析計算では、1次元ボーズ・フェルミ混合系をランダムポテンシャルを含むラッティンジャー液体として扱い、繰り込み群方程式を導出して、ボーズ・フェルミ間相互作用(斥力および引力)の影響を調べた。 数値的アプローチと解析的アプローチでは定性的に一致を見ることができ、とくにボーズ・フェルミ間相互作用が引力である場合に、原子がリングを流れる様子が特徴的に変化することを見出した。また、その定性的な理解について、シミュレーションと繰り込み群計算により明らかにすることに成功した。この研究については、論文および学会にて発表を行っている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)