2011 Fiscal Year Annual Research Report
不均質構造による散乱と短周期地震波エンベロープの研究
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21540426
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
佐藤 春夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80225987)
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| Keywords | 地震波 / 不均質構造 / 散乱 / 島弧 / 地殻 / リソスフェア / マントル / 波動 |
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| Research Abstract |
本研究は,固体地球の不均質構造における地震波動伝播の数理的モデルの構築と,観測される短周期地震波の解析に基づく不均質構造の解明を目的とする.今年度の研究成果を以下にまとめる.
1.より現実的な背景速度が階段的に変化するようなランダム構造において、マルコフ近似に基づく短周期地震波形エンベロープの理論合成を可能にした[Emto et al.2012].
2.ランダム媒質において、ダブルカップル型震源から放射された短周期地震ベクトル波形のエンベロープの合成を行い、震源距離が大きくなるに従って震源輻射パターンが崩れていく様子を再現することに成功した[Sawazaki et al.2011]
3.ランダムノイズの相互相関からグリーン関数を求める方法の理論的背景を考察し、一般的な光学定理と等価であることを証明した[Margerin and Sato,2011a,2011b].
4.多数の穴をあけたアルミブロックにおける超音波実験を行い、相互相関から2点間のグリーン関数がコーダ波部分までよく再現できることを実証した[Mikesell et al.2011].
5.ランダムノイズの相互相関関数からグリーン関数を抽出する視点から、総合的なレビューを行い、雑誌特集号を編纂した[Campillo et al.2011].
6.短周期地震波の伝播特性と、その解析に基づく固体地球のランダムな不均質構造の推定に関して、各種の観測事実と数理的手法を取りまとめた書籍を上梓した[Sato et al.2012].
7.地震アレイ観測を実施し、2011年東北地方太平洋地震の短周期地震波の輻射過程を明らかにした[Nakahara et al.2011].
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[Book] Springer2012
Author(s)
Sato, H.M.Fehler, T.Maeda
Total Pages
1-494
Publisher
Seismic Wave Propagation and Scattering in the Heterogeneous Earth : Second Edition
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