2012 Fiscal Year Annual Research Report
南極氷床の表面質量収支と海水準への影響の解明 -氷床の平坦性及び標高分布観測-
Project/Area Number |
21540448
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
亀田 貴雄 北見工業大学, 工学部, 教授 (00233974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 彰 北見工業大学, 工学部, 教授 (30149893)
高橋 修平 北見工業大学, 工学部, 教授 (50125390)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 雪面起伏 / 南極氷床 / 雪上車の振動特性 / 橇の振動特性 |
Research Abstract |
本研究は,南極氷床上を踏査する大型雪上車(SM100型)と牽引橇(2トン橇)に加速度計,ジャイロ,GPSを搭載し,南極氷床の沿岸域のS16地点から内陸1000kmに位置するドームふじ基地までの氷床表面の平坦性や氷床の高度分布の詳細な時空間変動の特徴を測定し,その結果から南極氷床の広域での氷床表面の雪面起伏の状況,海水準に影響を与える南極氷床の表面質量収支の変動を明らかにすることを目的とした。 この目的のため,平成24年度は 2010年12月から2月に南極氷床の沿岸に位置するS16からドームふじ基地までの内陸トラバース時に大型雪上車の車内と橇で計測した加速度データの解析を進め,雪上車の振動特性と雪面起伏に関するデータを得た。このトラバースルート上では2kmごとに設置してある高さ2m程度の雪尺の高さ計測およびドームふじ基地での36本雪尺計測を実施した。また,2012年3月には北見工業大学内にて雪面を小型橇が通過する実験を行なったが,その時に得られた加速度計,ジャイロ,GPSのデータの解析を進めた。 これらの結果,南極氷床上を走行する雪上車と橇の加速度データから雪面の起伏状況が推定できることがわかってきた。小型橇を使った実験ではジャイロと加速度計,GPSを併用すると,地面や雪面の傾きに応じた雪上車の傾斜状況が計測でき,それを用いることで,地面や雪面の傾斜状況が把握できることがわかった。 また,ドームふじ基地での雪尺観測では1995年から2006年までの年間平均積雪量(年間表面質量収支)では27.3mm(水当量)であったが, 2011~2012年の平均では年間平均積雪量は45.1mmとなり,過去12年間の1.7倍程度の積雪が堆積した。ただし,2010年の平均積雪量は12.6mmであり,過去12年間の半分程度であった。近年は年ごとの積雪量の変動が大きくなる傾向があることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)