2009 Fiscal Year Annual Research Report
気象モデルとLES乱流計算モデルの融合による都市域での突風の定量予測手法の構築
Project/Area Number |
21540453
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹見 哲也 Kyoto University, 防災研究所, 准教授 (10314361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 浩成 日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学部門, 任期付研究員 (50535903)
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Keywords | 突風 / 強風災害 / 気象モデル / LES / 融合解析 / 数値予報 / 防災 |
Research Abstract |
6km四方の東京都心を対象とした領域での2mメッシュのGISデータから都市地表面形態(建物高さ平均・標準偏差、建物平面密度)を定量的に評価し、この解析に基づいて建物高さのばらつきを考慮した都市のモデル化を行った。この都市モデルを下端境界に与えて計算領域に都市を模擬し、多様な地表面形態の特性値を持った条件設定で高解像度でのLES乱流解析を行った。乱流境界層の特徴を解析し、それらの特徴が地表面粗度とどのような関連性を持つかについて調べた。さらに、キャノピーモデルの構築にあたり重要なパラメータとなる抗力係数を評価し、都市形態と抗力係数との関連性について類型化を行った。これに基づき、実在都市を対象とした粗度のモデル化手法について提案した。また、国土地理院の高分解能数値地図標高値を用いて高精度のモデル地形を作成し、気象予報モデルWRFに取り込んだ。ネスティング機能を用いて、総観規模からマイクロスケールまでの計算領域を設定し、格子幅を60mにまで細密化した高解像度での気象シミュレーションをする環境を構築した。冬季の爆発的に発達する温帯低気圧に伴う東京都心部での強風イベントを対象とした高解像度シミュレーションを行い、得られた計算値を気象庁による気象観測値と比較し、高解像度気象モデルによる地上風速の表現性や再現性について検討した。さらに、気象モデルによる時空間変動する風速データをLESモデルの流入境界条件として入力し、実在都市での風速変動の再現計算を試みた。得られた成果は会議等で研究発表を行った。LES乱流解析の成果については現時点で査読付論文として執筆中である。
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[Presentation] メソ気象擾乱による強風変動のSGSモデルを用いた高解像度気象解析2009
Author(s)
竹見哲也, 荒木啓司, 今井俊昭, 柴田徹, 楠研一, 別所康太郎, 中里真久, 益子渉, 林修吾, 星野俊介, 猪上華子, 保野聡裕
Organizer
日本気象学会2009年度秋季大会
Place of Presentation
福岡県福岡市
Year and Date
2009-11-27