2009 Fiscal Year Annual Research Report
放射光大半径ガンドルフィカメラ法での微小試料の非破壊鉱物相定量法の開発
Project/Area Number |
21540499
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
田中 雅彦 独立行政法人物質・材料研究機構, 共用ビームステーション, 主席エンジニア (60249901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 智樹 国立大学法人九州大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (20260721)
野口 高明 国立大学法人九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (40222195)
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Keywords | ガンドルフィカメラ / シンクロトロン放射光 / 高分解能 / 微量試料 / 非破壊分析 / 結晶構造 |
Research Abstract |
従来の20倍のカメラ半径を持つシンクロトロン放射光用高分解能ガンドルフィカメラの開発を行った。本ガンドルフィカメラは第三世代大型放射光施設SPring-8の物質材料研究機構ビームラインBL15XUの回折計に搭載し、光源に第三世代放射光の挿入光源、2軸回折計の大半径イメージングプレートを検出器とする形にて開発を行った。本放射光用ガンドルフィカメラの緒元を以下に列挙する。1. カメラ半径(試料検出器距離):955mm、2. カメラヘッド:Italia Tenno社製、3. 標準使用X線:19keV、4. 2θ範囲:11~90度、5. 最小角度分解能:0.003度(2θ)、6. カメラ位置調整架台:X-Y-Z-Ry-Rzの5軸調整架台。7. チャンバー:オリジナルのチャンバーを改造することでHe充填を可能しバックグラウンド散乱の低減を実施。8. コリメータ、ビームストッパー:バックグラウンドの低減のため、回折計の幾何学的条件に合わせ作製。 標準粉末試料を樹脂で200μmφ程度に固めた試料を用いた回折実験では適正に粉末回折パターンを取得できることを確認した。露光時間は上記の試料サイズで数分のオーダーであった。角度分解能をNIST-CeO_2の標準粉末試料からの回折ピークを用いて評価した。回折プロファイルより求めた△d/dの値は0.1%(X-ray : 19keV,面間隔d=1.36~1.42Aの反射による)となり設計通りの高い角度分解能が得られていることが判った。
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