2009 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノチューブの成長機構の解明とカイラル制御
Project/Area Number |
21550021
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
阿知波 洋次 Tokyo Metropolitan University, 理工学研究科, 教授 (20002173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城丸 春夫 首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (70196632)
松本 淳 首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (10443029)
児玉 健 首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (20285092)
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Keywords | ナノチューブ / カイラリティ / 制御 / カイラル指数 / 単一カイラリティ / フラーレン / 成長機構 / 成長モデル |
Research Abstract |
本申請者らは最近、レーザー蒸発法における種々の実験的研究の成果として、(7,6)、(6,5)など特定のカイラル指数を非常に多く含む単層カーボンナノチューブの選択的作成に成功した。特に(6,5)チューブの場合、試料中のナノチューブのうち、約8割が(6,5)単一カイラルチューブであり、この成果は、未だその原理さえ明らかでないカイラル制御への大きな第一歩である。一方、本申請者らはSWNTの成長モデルを以前報告した。この成長モデルによれば、成長初期段階で発生するフラーレンキャップ構造を制御することにより、SWNTのカイラル制御は可能になるはずである。本申請課題では、種々の条件下で作成したSWNTのカイラル分布の定量化を分光学的に精密に行い、その知見を足がかりに、カーボンナノチューブ成長過程の全シナリオ解明を進め、キャップ成長モデルの実験的検証を行っている。本研究では、さらに実際に単一のカイラル指数をもつ単一種のカーボンナノチューブの合成を可能にすることを目標としている。はた、現在、キャップ成長モデルの理論的研究も進めている。
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