2009 Fiscal Year Annual Research Report
分子機能制御を目指した多重入力、多重出力型応答機能分子の創出
Project/Area Number |
21550031
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
伊東 俊司 Hirosaki University, 大学院・理工学研究科, 教授 (10213042)
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Keywords | 合成化学 / 酸化還元系 / 電気化学 / 相転移 / イオン認識 |
Research Abstract |
本研究課題では、複数の異なる外部刺激(入力)に応答し、それぞれに異なる出力を与える多重応答機能分子の構築として、基本となる第1の物質の応答機能に電気化学的な応答機能、また、第2の応答機能として、熱的な刺激に対する応答機能ならびに金属イオンとの超分子構造の形成に基づく光応答機能などを用いて、分子状物質の応答機能が、物質の持つ第2の応答機能により制御された多重入力、多重出力型応答機能分子の構築を目指して検討を行った。 電気化学的な応答機能については、ビオレン-シアニンハイブリッド構造による分子設計指針に基づき、両末端部位をシアニン型の発色系で置き換えたアントラセンコアを用いたシステムの構築により、高い安定性を有する電気化学的な応答機能が達成可能であることが明らかになった。金属イオンとの超分子構造の形成に基づく光応答機能との多重応答機能分子の構築として、このような分子設計をさらに発展させ、ビオレン型の酸化還元系とシアニン型の酸化還元系を組み合わせたビオレン-ビオレン-シアニンハイブリッド構造の構築により、高い安定性を有する電気化学的な応答機能と金属イオンとの光応答機能を併せ持つシステムの構築が可能であることを明らかにした。また、相転移挙動を示す多重応答機能分子の構築を目指して、酸化還元機能を担う骨格周辺に相転移挙動を担う長鎖アルキル基の導入された新たなアズレン誘導体を合成することにより、特異なスメクチック相の発現と電気化学的な応答機能を併せ持つ新たなシステムの構築が可能であることを明らかにした。さらに、電気化学的な応答機能とナノ構造体の形成との多重応答機能の発現を目指して、化学合成によるカーボンナノチューブセグメントの構築について検討を行った。
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Research Products
(5 results)