2010 Fiscal Year Annual Research Report
安定同位体標識アミノ酸、オリゴペプチドの合成および配座解析
Project/Area Number |
21550050
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
大場 真 東海大学, 開発工学部, 教授 (10246077)
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Keywords | アミノ酸 / 安定同位体標識 / オリゴペプチド / 立体選択的合成 / NMR / 構造解析 / 配座解析 |
Research Abstract |
蛋白質やペプチドの溶液構造を効率よく解析する手段の一つとして安定同位体利用核磁気共鳴法がある。しかし、位置・立体選択的に安定同位体で標識されたアミノ酸を入手するためには高度な有機合成技術が必要であり、その利用は大きく制限されていた。既に本研究では種々の立体選択的重水素標識アミノ酸の合成中間体となる不飽和ピログルタミノール誘導体の新規合成ルートを確立した。本年度は本手法の特徴を利用した各種重水素標識グルタミン酸の合成および重水素標識プロリンの大量合成を検討した。 セリン誘導体とメルドラム酸から得られるテトラミン酸を不飽和ピログルタミノール誘導体に変換する際、複数の重水素化試薬を適当に組み合わせることによって任意の標識パターンを持つ重水素化グルタミン酸を合成することに成功した。本研究によって得られた各種重水素標識グルタミン酸の殆どは、従来法では得ることが非常に困難な重水素標識パターンを有しており、様々な分野への応用が期待される。また、本手法は従来法に比べて各反応のスケールアップが容易であることから各種重水素標識アミノ酸の大量合成も可能である。本年度はオリゴペプチドの配座解析に有用な重水素標識プロリンのグラムスケール合成を達成し、重水素標識プロリン含有ペプチドの合成にも着手した。
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Research Products
(7 results)