2009 Fiscal Year Annual Research Report
DNA自己組織化膜のin-situ電気回路化を利用するチップ型遺伝子センサー
Project/Area Number |
21550085
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中野 幸二 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 准教授 (10180324)
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Keywords | ナノバイオ / DNA / 自己組織化 / 分子認識 / バイオセンサー / 遺伝子センサー / 分子エレクトロニクス / 走査プローブ顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究では、DNA自己組織化膜を対象に、in-situにて、dip-penナノリソグラフィーと組み合わせた導電性処理を施すことでナノメートルサイズの電気回路を生成させ、回路の交流特性値の変化からハイブリダイゼーションを検出する新しいチップ型遺伝子センサーの研究を行う。以下に本年度の研究成果を示す。 1. 酸化還元活性DNAコンジュゲートからの修飾電極作製:溶媒可溶性のキノンポリマーから高分子被覆電極を作製し、5'-末端アミノ化オリゴヌクレオチドをグラフト結合させることでDNA修飾電極を作製した。得られた修飾電極は、キノン由来の酸化還元反応を示すとともに、ターゲットDNAを認識して結合することが分かった。興味深いことに、マトリックスであるキノンポリマーの反応特性も変化し、これを利用してターゲットDNAの検出が可能であった。 2. DNAマイクロドットの走査電気化学顕微鏡イメージング・ハイブリダイゼーション検出:上記のDNA修飾電極をカーボンファイバー電極に適用し、直径33μmの微小DNAドットを作製した。走査電気化学顕微鏡(SECM)を用いた電気化学イメージングにより、DNAドットの電気化学活性の可視化、およびハイブリダイゼーションの可視化検出に成功した。本系は、電気化学DNAマイクロアレイセンサーのモデル系と位置づけることができ、今回の結果は、SECMイメージングと組み合わせたハイスループット分析の可能性を示すものである。 3. 微小くし形電極と組み合わせたDNA-フェロセンコンジュゲートの電圧-電流特性の解明:線幅2μmのラインアンドスペース構造を持ったくし形電極にフェムトアンペアリソースメーターを組み合わせて電圧-電流特性を評価した。これにより、DNA自己組織化膜ベースの電気回路作製の可能性を示すことができた。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
Valeria GUZSVANY, et al.
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Journal Title
Sensing in Electroanalysis Volume 4(K.Vytras, K.Kalcher, I.Svancara, Eds.)(University of Pardubice, Pardubice, Czech Republic)
Pages: 121-132
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