2012 Fiscal Year Annual Research Report
気液直接接触型マイクロガス分析システムの基盤技術構築と環境解析・医療診断への応用
Project/Area Number |
21550087
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
戸田 敬 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (90264275)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ガス分析 / フィールド分析 / スクラバー / アンモニア / ジメチルスルフィド / ニトロフェノール |
Research Abstract |
平成24年度は,これまで蓄積した気体の捕集ノウハウを駆使し,実応用をはかった。特に,メンブランレスなデバイスによるアンモニアの捕集法については実験を繰り返し,robustな分析手段として確立した。論文としても仕上げて,現在投稿中である。 またガス分析の環境分野への応用として,大気中のニトロフェノールや過塩素酸・塩素酸塩の分析データの集積を行った。これまでニトロフェノールに対する分析例はあまり報告されておらず,特に日本では皆無であったが,詳細なデータを得ることができた。また今回の特徴は各種ニトロフェノールの時間的な推移をモニタリングできたことで,大気中の反応による各物質濃度の推移を把握することができた。これにより,特に夏季のおいてニトロフェノールのジニトロ化の反応が進んでいることや,冬にニトロフェノール特に2-nitrophenolレベルの高いことが示された。本件も論文投稿中である。 以前から大気中の硫黄化合物に注目をしていたが,ジメチルスルフィド(DMS)の簡易な分析法を確立した。また,試料水からDMSを取り出す簡便なバッチ法について検討し,試薬やバブリングを用いず,起草中に取り出すことに成功した。本法は,天然水の現場分析に利用することができ,実際にバイカル湖でDMSやその前駆物質となるDMSPを分析することに成功した。これまでDMSPは海水に固有の生物湯対物質として知られていたが,今回,淡水湖でもある条件ではDMSPが生成することを示すことができた。この内容についてはさらに調査をすすめて科学的な論証をたてていきたい。 以上のように,分析デバイスの開発,分析法の確立を行うとともにサイエンティフィクな研究へと発展していくことができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(30 results)