2010 Fiscal Year Annual Research Report
開環重合を利用した主鎖が二単位ずつ伸長する多糖の合成法
Project/Area Number |
21550110
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
服部 和幸 北見工業大学, 工学部, 助教 (20333669)
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Keywords | 無水糖 / 環化 / セロビオース / 多糖 / 二糖 |
Research Abstract |
二糖において、各々の糖残基から1つずつ選んだ水酸基間で分子内脱水した無水糖の合成を計画した。コンピュータによるシミュレーションの結果、セロビオースが候補となった。前年度に引き続いて、セルロースの無水物の合成を行った。セロビオースの全ての水酸基をアセチル化し、Koenigs-Knorr法に従い炭酸銀を活性化剤として1位をメトキシル化した後、ナトリウムメトキシドでアセチル基を完全除去した。これは、目的としているセロビオース無水物の水酸基は、全てベンジル基を導入したいこと、および、経由する各誘導体の構造解析を行い易くするために、アノマー炭素の立体配置を固定したいためである。続いて、4'位と6'位の水酸基をベンジリデン化し、残った5つの水酸基を全てベンジル化した。各工程では、クロマトグラフィーや再結晶による精製を繰り返し、全ての生成物においてNMRスペクトルで構造を確認している。ベンジリデン基を常法により選択的に開裂し、4'位のみが水酸基のセロビオース誘導体を得たが、この時の生成率が著しく低い問題に直面した。反応条件を種々検討した結果、70%程度までの向上を得た。その後の脱メチル化と環化においても生成率が低く、次年度に最適条件を確立する。 一方、2-アミノ糖の重合挙動を調べるために、無水マンノサミンの開環重合性について調べた。水酸基をベンジル基で保護した1,6-マンノサミンを新規に合成・重合して、2位にアミノ基を持つ高分子量の多糖を開環重合法により初めて得た。
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Research Products
(3 results)