2009 Fiscal Year Annual Research Report
立体構造を高度に制御した反応性高分子の合成とクリック反応による配列制御
Project/Area Number |
21550118
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北山 辰樹 Osaka University, 基礎工学研究科, 教授 (60135671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北浦 健大 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (80452407)
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Keywords | 立体規則性ポリマー / リビング重合 / アジド / 共重合連鎖 / 保護基 / メタクリル酸プロパルギル / イソタクチックポリマー |
Research Abstract |
(1) メタクリル酸プロパルギル(PgMA)ならびにそのアルキン水素を保護した3-トリメチルシリルプロパルギルエステル(TMSPgMA)を合成し,LiOSiMe_3を助剤とする開始剤系を用いてアニオン重合を行い,高度にイソタクチックで,分子量分布の制御された反応性ポリマーを合成した. (2) ベンジルアジド、安息香酸アジド、アントラセン-9-メチルアジド,1-アジドアダマンタンなど種々のアジド化合物と(1)で得たポリマーとのクリック反応をCu(I)触媒存在下で行い、定量的修飾反応を達成し、立体規則性の制御された高分子誘導体を得た。 (3) 上記反応の過程で、部分修飾反応を試みたところ、Cu触媒とともに用いる添加アミンの種類によって、導入される側鎖の配列に違いのあることを見出した。すなわち、配位性の強いトリアミンでは反応がランダムに進行するのに対して、配位力の弱いモノアミンを用いた場合には、ポリマー側鎖に生成したトリアゾール基がCu触媒の活性化を促すため、隣接基の反応が促進されてブロック的連鎖が生成することを明らかにし、触媒系の選択による連鎖制御を可能にした。 (4) PgMAとTMSPgMAの共重合を行い,ランダム共重合体ならびにブロック共重合体を合成し、これらを用いて、PgMA単位の第一段クリック反応,TMSPgMA単位の脱保護後の第二段クリック反応で2種のアジド化合物を導入し、原料共重合体の組成連鎖を反映した連鎖の制御された立体規則性機能性ポリマーを合成する手法を確立した。
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