2010 Fiscal Year Annual Research Report
立体構造を高度に制御した反応性高分子の合成とクリック反応による配列制御
Project/Area Number |
21550118
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北山 辰樹 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (60135671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北浦 健大 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (80452407)
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Keywords | 立体規則性ポリマー / リビング重合 / アジド / 共重合連鎖 / 保護基 / メタクリルプロパルギル / イソタクチックポリマー |
Research Abstract |
1. メタクリル酸プロパルギルのアルキン水素を保護した3-トリメチルシリルプロパルギルエステル(TMSPgMA)のアニオン重合で合成した高度にイソタクチックなポリマーを用い、Cu触媒によるアジドとのclick反応における添加アミンによる生成連鎖の違いを明らかにするため、トリアジン基を含む初期反応生成(共重合体)のNMRによる連鎖解析を行った。配位力の弱いモノアミンを用いた系では、反応初期からトリアジン基を含む連鎖が生成することを明らかした。 2. 側鎖にアジド基を有する立体規則性ポリマーの合成を目指し、アジド基に誘導可能なメタクリル酸グリシジル(GMA)の立体規則性ポリマーを合成し、NaN3の付加・開環反応を利用してアジド基を側基に有するポリマーを得た。 3. ATRP法を経て合成した末端にアジド基を有するポリスチレン(PS)を合成し、主鎖の立体規則性の制御されたポリ(PgMA)を用いて,立体規則性グラフトポリマーの合成を試みた。低分子アジド之反応で見られたアミンの添加効果がこの場合も観測され、多座配位アミンではグラフト化反応がランダムに起こるため、先に導入されたPSグラフトの立体障害によってグラフト化率が20-30%程度に留まるのに対して、モノアミンでは反応がブロック的に起るため、最高でグラフト化率90%を越える高密度グラフトポリマーの合成が可能であった。
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