2010 Fiscal Year Annual Research Report
強磁場特殊環境とスピン化学を活用した新規機能性ナノ材料の開発
Project/Area Number |
21550135
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
米村 弘明 九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (40220769)
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Keywords | 強磁場 / 金ナノロッド / 表面プラズモン / アスペクト比 / 磁場配向 / 偏光吸収スペクトル / ポリチオフェン / ナノワイヤー |
Research Abstract |
ポリチオフェンの1次元ナノワイヤーの光電気化学特性についてアモルファスの場合と比較して研究を行った。アクションスペクトルの違いにより、ナノワイヤーの場合はチオフェンがπ-πスタッキングした規則構造を形成し、ホール移動しやすいようになっていることがわかった。このため、ナノワイヤーの光電流が約2倍アモルファスの光電流より大きくなった。これらの結果より、ポリチオフェンから成るナノワイヤーの磁場配向が達成されたと考えられる。アスペクト比(AR)の異なる3種類の金ナノロッド(AuNR)の磁場配向についてAuNRの長軸と短軸に由来する表面プラズモン(SP)によって評価した。ARの大きなAuNR(AR=5.0,8.3)では強磁場印加するとAuNRの吸収スペクトルが大きく変化した。無磁場の場合と比較すると、AuNRの短軸由来のピーク強度の増加・ピーク波長のレッドシフトとAuNRの長軸由来のピーク波長の大きなブルーシフトした事からAuNRはside-to-side集合体を形成している事が示唆された。次に、AuNRのガラス基板の偏光吸収スペクトルを測定した。長軸由来のSP吸収帯では磁場に対して平行な偏光を用いた場合の方が大きく、逆に短軸由来のピーク波長では垂直な偏光を用いた場合の方が大きくなった。この結果から基板上でAuNRの長軸は磁場に対して平行に配向していることがわかった。磁場配向の大きさはARの大きなAuNRの方が大きく、ARの小さなAuNR(AR=2.5)では磁場配向は観測されなかった。
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Research Products
(7 results)