2010 Fiscal Year Annual Research Report
リサイクルシステムを利用した環境調和型置換反応の開発
Project/Area Number |
21550145
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
浅尾 直樹 東北大学, 原子分子材料科学高等研究機構, 教授 (60241519)
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Keywords | シリルエノールエーテル / 金触媒 / 置換反応 / 脱離基 / ルイス酸触媒 |
Research Abstract |
本課題では、リサイクルシステムの構築を目指した環境調和型求核置換反応の開発を行っている。本年度は求核剤として、シリルエノールエーテルを利用して検討を行った。シリルエノールエーテルは、それ自身の求核性はあまり高くないため取り扱いが容易であるが、ルイス酸によって親電子剤を活性化すると優れた求核剤として機能することから、広く有機合成化学の分野で利用されている。反応生成物は一般にケイ素-酸素結合が開裂したケトン体として得られる。そのため、アルキルハライドを親電子剤とするシリルエノールエーテルのアルキル化反応は、ケトン体の位置選択的なアルキル化法として重要である。そこで報告者が開発したオルト位にアルキニル基を有する安息香酸エステルをアルキル化剤として検討を行った。その結果、アルキル化反応が収率よく進行することが分かったが、興味深いことに生成物はケトン体ではなく、アルキル化されたシリルエノールエーテルであった。一般にエン反応の条件では、かさ高いシリル基を用いるなどの工夫をすると、ケイ素-酸素結合の開裂を防いでシリルエノールエーテルを得ることができるが、本反応は置換反応であり、また用いたシリル基がトリメチルシリル基であることから、本反応は既存の反応とは全く異なる新しい反応であり、本手法はシリルエノールエーテルの新しい誘導化法として有機合成上有用である。
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[Journal Article] Stat3 as a Therapeutic Target for the Treatment of Psoriasis : A Clinical Feasibility Study with STA-21, a Stat3 Inhibitor2011
Author(s)
Miyoshi, K. ; Takaishi, M. ; Nakajima,K. ; Ikeda, M. ; Kanda, T. ; Tarutani, M. ; Iiyama, T. ; Asao, N. ; DiGiovanni, J. ; Sano, S.
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Journal Title
J.Invest.Dermatology
Volume: 131
Pages: 108-117
Peer Reviewed
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