2009 Fiscal Year Annual Research Report
バイオマス含有ポリマー系ナノコンポジット類の創製と機能特性の体系化
Project/Area Number |
21550146
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉岡 まり子 Kyoto University, 農学研究科, 講師 (30220594)
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Keywords | ナノコンポジット / セルロースナノファイバー / ポリオレフィン / 超高圧対向衝突処理 / グラフト重合 / 二塩基酸無水物半エステル化 / 液化木材 / クレイ |
Research Abstract |
(1)ポリオレフィンをマトリックス樹脂とするセルロースナノファイバーによるポリマー系ナノコンポジット調製法の開発と物性改良…(1)1年以上前から検討してきたセルロースナノファイバーの製造法の検討を継続し,超高圧対向衝突法と高速攪拌法の組み合わせによる方法とセルロースへの実用的カルボキシル基前処理導入と超高圧対向衝突法の組み合わせによる方法とを見い出した.(2)水性セルロースナノファイバー懸濁液中での軽度グラフト重合物がポリオレフィン中に分散されやすいことを見い出した.(3)予め二塩基酸無水物の半エステル化反応を行っておくことにより,ナノファイバーが疎水化され,その凝集を抑制した熱可塑性樹脂との複合化が可能なことを知った.(4)無処理のままセルロース粉の超高圧対向衝突と高速撹攪拌により得られたナノファイバーは,再凝集性が高いが,それを二軸押出機の混練トルクを利用してポリオレフィン中に分散させる試行実験より,二軸押出機への導入法とセルロースナノファイバースラリー濃度と量の規制が重要な因子となることを見い出した.SEM観察,物性の測定によりナノコンポジット化を追跡した. (2)フェノール液化木材樹脂,ポリオール液化木材樹脂をマトリックス樹脂とするセルロースナノファイバーによるポリマー系ナノコンポジット調製法の開発と物性改良…フェノール液化木材樹脂,ポリオール液化木材樹脂をマトリックス樹脂としたセルロースナノファイバー及び有機化クレイ系ナノコンポジットを各様に調製し,力学物性,動的粘弾性の温度依存性,SEM観察をそれぞれ行い,ポジティブな知見を得つつある.それらのコンポジット化により材料としての強度物性及び熱安定性の増大が認められてきている.
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Research Products
(7 results)
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[Book] Biocompatible Nanomaterials : Synthesis, Characterization and Applications2010
Author(s)
Yoshioka, M., Sakaguchi, K., Ohno, T., Nishio, Y., Shiraishi, N.
Publisher
Nova Science Publishers(印刷中)
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