2009 Fiscal Year Annual Research Report
リチウム系蓄電デバイスにおけるSEI皮膜成長過程に係る研究
Project/Area Number |
21550177
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
曽根 理嗣 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙科学研究本部, 准教授 (70373438)
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Keywords | 電池 / 電気化学 / SEI皮膜 / 評価解析 / リチウム |
Research Abstract |
より大電力での放電を可能にする蓄電デバイスとしてリチウム系蓄電デバイスの研究が進んでいる。これらのデバイスでは、負極での安定な反応を維持するためには負極表面上に形成される皮膜(通称、SEI(Solid Electrolyte Interface)皮膜)の形成が不可欠である。この皮膜により、負極材料の電解液への溶解を防ぎつつ、電池としての安定な充放電反応が実現されている。ただしこの皮膜はインピーダンスが高く、皮膜成長が進むと電池内部抵抗が増大する。また皮膜成長には負極内部のリチウムイオンが消費されるため、皮膜成長に従い電池の容量が低下してしまう。このようにリチウムイオン二次電池およびリチウムイオンキャパシタを安定に動作させるために不可欠であるSEI皮膜であるが、過大に成長すると内部抵抗(インピーダンス)の増大や容量の低下を起こして電池の性能を劣化させることに繋がるため、厚さや成長に係り適切な制御が望まれるところである。そのような中で、リチウムイオン二次電池の研究の中では、高温ではSEI皮膜の成長が助長されることが知られている。 平成21年度は、同一の品質管理体制の中で製作された複数種のリチウム系蓄電デバイスを用意した。また、評価するためのインキュベータや充放電装置を整備し、当初予定していた高温保管試験を立ち上げた。また、各充電状態でのインピーダンス計測を実施し、良好なインピーダンススペクトルが取得できることを確認した。今後は、本試験を継続実施し、デバイスの性能変化をトレンドとして捉えると共に、それに伴うインピーダンスの推移を見ることとしている。最終的にはデバイスのDPAを行い、内部構造の変化を評価することも検討したいと考える。
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Research Products
(1 results)