2010 Fiscal Year Annual Research Report
非対称有機リンカーを用いた複組成酸化物ナノハイブリッド多孔体の創製
Project/Area Number |
21550186
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
前田 和之 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (60343159)
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Keywords | 多孔体 / ハイブリッド材料 |
Research Abstract |
精製したp-ホスホノフェニルトリアルコキシシラン(PPS)を濃塩酸により加水分解したPPS-Hを用い、擬ベーマイト、長鎖アルキルと混合して水熱合成を行うことにより、PPSを骨格に含む2Dヘキサゴナル相の規則性メソ構造体APSが得られたのに対し、TMAOHで加水分したPPS-TMAを原料にした場合は水熱合成過程でC-Si結合が切断され、メソポーラスシリカアルミナが得られた。即ち、Si-O-Si結合を多く含むPPS-HではAlは主にホスホネート基と縮合するのに対し、PPS-TMAではシリコネート基の縮合があまり起きておらず生成したSi-O-Al結合が生成し、C-Si結合の切断に関係していると考えられる。また、PPS-Hとジルコニウムプロポキシドを用いた系では、既報と同様にラメラ相のZPS-1、2Dヘキサゴナル相のZPS-2が得られたが、両相ともに250℃での焼成により構造規則性をある程度維持したまま界面活性剤を除去することができ、特にZPS-2相ではZrを含む材料としてはかなり大きなBET比表面積(467m^2/g)及び吸着容量(0.35ml/g)を示した。ラメラ相でありながら高い比表面積を示す理由については検討中である。また、ホスホン酸基を全ての頂点に結合したカゴ型シルセスキオキサンの合成を試み、NMRよりジエチルエステルの合成には成功したと判断されるものの、カゴ型構造を崩壊させずにエステルを加水分解させるには至っていない。
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Research Products
(2 results)