2011 Fiscal Year Annual Research Report
高効率な微小リング共振器を有するマイクロチューブレーザの開発
Project/Area Number |
21560047
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
大谷 直毅 同志社大学, 理工学部, 教授 (80359067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 誠 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80326248)
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Keywords | マイクロチューブ / 量子井戸 / 量子ドット / ウエットプロセス / ホトルミネッセンス / レーザ発振 |
Research Abstract |
平成23年度はマイクロチューブの光励起によるレーザ発振を実現するためには、チューブ円周軌道を回転する光が基板に吸収されないことが必要である。FD-TD数値シミュレーションによりマイクロチューブと基板との距離の関係を詳細に検討し、基板内での光吸収を避けるための最適な距離を導出した。この成果は、秋季第72回応用物理学会学術講演会、1a-ZR-3「量子井戸マイクロチューブレーザー発振に対する吸収基板の影響」片山直輝、細田誠にて発表した。 基板とマイクロチューブを十分離すために、チューブを基板から浮かした状態にできるように「コの字」型のパターンを考案してフォトマスクを再度設計し直した。フォトリソグラフにより基板から浮いた状態のマイクロチューブの作製が実現し、電子顕微鏡による観察により確認することができた。とくに2層積層した量子ドットを活性層にもつマイクロチューブの作製に成功した。この成果は、秋季第72回応用物理学会学術講演会、2a-K-5「積層量子ドットを含む半導体マイクロチューブの作製と光学特性」伊藤祐輝、西田博貴、赤羽浩一、細田誠、大谷直毅、と他2件の発表を行った。 レーザ発振の実現には至っていない。原因は、光励起強度が不十分と考えられる。また数値シミュレーションのモデルと、実際のチューブの外壁との膜厚などに若干の違いがあるため、実際の素子では基板との距離が不十分だった可能性もある。新たな構造の素子を用いて今後検討を巣進めていく。後述する原因で、今年度後半は新しい試料提供ができなかった。
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