2010 Fiscal Year Annual Research Report
ジュール発熱の熱変形を利用した自己損傷検知複合材料構造
Project/Area Number |
21560079
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
轟 章 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50211397)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水谷 義弘 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (40337879)
松崎 亮介 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (20452013)
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Keywords | 複合材料 / 損傷検知 / 層間はく離 / CFRP / 電気抵抗 / ジュール加熱 |
Research Abstract |
本研究で提案するジュール発熱を用いたCFRPの統計的損傷検知手法は単純な電気抵抗変化だけでなく,温度変化時の熱変形によるピエゾ抵抗変化も考慮することで複雑な損傷モードの検知も可能となるばかりでなく,常温時を初期状態とすることで電極破損にも対応可能であるという利点を有している.平成21年度には電極について検討した.平成22年度においては,はく離導入時のジュール発熱後の電気抵抗変化の実測を行い,統計的判定手法の適用可能性の実験的検討を行うことを目的としている.CFRPの試験片はCFRP平板の擬似等方性平板である.電極は電気めっきを用いて作成した.前年度で策定した3電極法を用いて電極を適切な位置に設置した.作成したCFRP平板において適切な電流を負荷してジュール発熱を行い,温度分布を測定し,著しく不均一な温度分布になる場合には電極作成をやりなおして実験を実施した.まず無損傷の状態でジュール発熱後の冷却時に電気抵抗変化を測定した.次に層間はく離は圧子押し込みによって挿入した.超音波探傷ではく離を検証した.損傷試験片においてジュール発熱後冷却時に電気抵抗変化を測定し,統計的手法を用いてはく離の有無の診断を行なった.その結果,CFRP平板においてもジュール加熱を用いた熱変形利用の統計的判定手法で層間はく離が検知可能であることが実験的に明らかになった.また,はく離面積の増大とともに統計的判定基準値の大きさが大きくなり,およその大きさが推定できることがわかった.
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Research Products
(1 results)